2007.01.25

スーダラ節 わかっちゃいるけどやめられねぇ

 WOWOWで放送されていたのを録画していた映画「スーダラ節 わかっちゃいるけどやめられねぇ」を見た。
 表題から分かるようにハナ肇とクレージーキャッツの「スーダラ節」をモチーフにした映画である。
 植木等などが出演するコメディー映画かと思って録画したのであるが,そうではなくて単に「スーダラ節」をモチーフにした川口浩主演の大映コメディー映画で,植木等らはちょっとだけゲスト出演する程度であった。
 ストーリーは,このサイトに紹介されているのが全てで,まぁたいした話ではなかった。
 主人公の新入社員役の川口浩が同期の社員たちと出世競争(?)するのを茶化したような物語である。
 映画の冒頭,植木等がスーツを着て直立不動の姿勢で登場し

 皆さん,ただいまからお目にかけます映画は現代日本の社会情勢を極めて深刻に描いた物語でありますから,どうか最後まで静粛にご覧になってください。
 では。 
と言って映画が始まるところが一番おもしろかった。
 逆に言えば,本編がそれを超えるほどおもしろくはなかったということである。

 それはそれとして,植木等は歌がうまいなぁと改めて思った。

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2007.01.23

Mr.&Mrs.スミス

 WOWOWで放送されていた映画「Mr.&Mrs.スミス」を視聴した。
 お互いの本当の職業を知らないまま数年間を過ごしてきた殺し屋夫婦が,お互いに同業他社のライバル同士であることを知り,相手を消すために死闘を繰り広げるという物語である。
 簡単に言えば,かなり派手な夫婦げんかの物語である。

 結局のところ,かなりばかばかしい物語であり,ストーリーはひねりもない一直線であった。
 この映画を作っている人は基本的に笑える話として作っているつもりなのだと思うが,笑っていいのだかまじめに見るべきなのだか分かりにくい場面が多く,あまりおもしろくなかった。
 端役の人たちはばんばん殺されるし,その結果,最後があれで本当に問題を解決したと言えるのかどうかもかなりあやしい。

 WOWOWは,今月辺りの宣伝を見ると,この作品をお勧めの映画として紹介しているようだったので期待してみたのだが,これは見なくていい作品だと思う。

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2007.01.22

コンスタンティン

 WOWOWで放送されたものを録画していた映画「コンスタンティン」を見た。

 主人公は,かつて自殺未遂をした男であり,天使やら悪魔やらを見ることができ,天使やら悪魔やらと人間との中間的存在である「ハーフブリード」というものをも認識できる特殊な能力を持った人物である。
 彼は,自殺未遂をした経験があることを理由に,天使のハーフブリードである「ガブリエル」から地獄行きが決定していることを申し渡されているが,神の許しを請うて天国に行くため,悪魔祓いに精を出している。
 そんなとき,天国と地獄,神と悪魔のバランスを壊す新たな事態が生じ始める。

 このように,なんだか宗教色の強い物語であったが,本当の意味で宗教的であるというのとは違い,あくまでも娯楽作品,コミック作品であり,端的に言えば,へんてこなアクション映画であった。
 十字架の形をしている「聖なるショットガン」とか,聖なる十字架があしらわれたメリケンサックを用いて主人公が戦う物語だと言えば,そのへんてこぶりがよく分かると思う。
 ショットガンとかメリケンサックに祝福を与えた聖職者って,一体どこのだれだよ。
 実際,キリスト教の人がこういうのを見たらどう思うのか,こちらが心配になってしまう。
 心配になりつつ爆笑していたのだけれど。

 世間では評判の悪い映画だったようであるが,娯楽作品としてはそれなりにおもしろかったと私は思う。
 わざわざ人に勧める作品ではないと思うけれど,暇つぶしに見て楽しめる作品だとは思った。

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2007.01.21

新美味しんぼ

 松平健が演じる海原雄山見たさから,テレビで放送されていたドラマ「新美味しんぼ」を視聴した。
 海原雄山は,なんだか暴れん坊将軍のように見えてしようがなかったが,かつてこの役を演じた原田芳雄江守徹よりは原作に忠実というか,それらしかったように思う。

 このドラマに,京都で伝統野菜を栽培している農家の島本さんという人や,主人公に鍋料理について教える料理人の西さんという人が出ていたが,妙に演技がぎこちなかった。
 もしかしたら,実在の島本さん西さん本人に演じてもらっていたのであろうか。
 昔,西部警察などのテレビドラマでも,よくロケ先の企業の人などのしろうとにそのままの役を演じてもらっている例があったが,この「新美味しんぼ」もそいういうパターンだったのかもしれない。

 番組の最後の辺りのナレーションが,「この親子の戦いは,世の中に食べ物がある限り,続くのかもしれません」などという言葉で締めくくられていたのには笑ってしまった。
 それじゃ,永久に終わらないじゃないか

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2007.01.15

ファンタスティック・フォー

 WOWOWで放送されていた映画「ファンタスティック・フォー」を録画して見た。
 前にも書いたが,アメコミのヒーローというのは馬鹿馬鹿しいほどの荒唐無稽さが意外と好きなのである。
 ファンタスティック・フォーの場合,ほかのメンバーはともかく,ミスター・ファンタスティックの活躍が特撮でどのように描かれるのかに興味があった。

 ミスター・ファンタスティックのアクションは,まともにやれば明らかに人間には不可能な動きになるはずなので,特撮技術を使ってそこをうまく見せればなかなか痛快な仕上がりになるだろうし,そこがちゃちで下手な特撮だとしたらできの悪いダルシムのようになってしまいかねない。
 実際に,十数年前に作られたらしい安手のファンタスティック・フォーの動画らしいものがyoutubeに掲載されており,腕が伸びるパンチが披露されているようであるが,これならダルシムの方がよっぽどリアルだと言っていいできになっている。

 映画「ファンタスティック・フォー」を見終わって見たところ,ミスター・ファンタスティックについてはまずまずのできだと思った。
 彼の不可思議な変形アクションはそれなりにおもしろかった。
 ただ,その出番はあまり多くなかったという印象である。
 おそらく特撮を使いすぎると金がかかるという問題があるのだと思う。

 こういうものにあまりストーリー性を求めてはいけないのかもしれないが,物語は一直線で平板な印象である。
 ザ・シングことベン・グリムが自らの姿に悩むストーリーはやや同情を誘うが,ストーリー上,結局最後はベン・グリム自身がザ・シングであることを選択した形になってしまっているので,最後まで心底気の毒に思う気持ちも起こらない。

 おもしろいアクションをもっと見せてほしいと思っている間に終わってしまったような印象だった。
 個人的にはそれなりにおもしろいけれど,人にすすめられるほどのものではないと思った。

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2006.12.25

チャーリーとチョコレート工場

 テレビ(WOWOW)で放送されていた映画「チャーリーとチョコレート工場」を見た。
 ロアルド・ダール原作の「チョコレート工場の秘密」の映画化作品である。

 ふだんだれも立ち入ることのできないなぞの巨大チョコレート工場の工場主が,工場見学への招待券を封入したチョコレートを出荷するチョコレートの中に5枚だけ混ぜて,それを引き当てた子供5人を家族1名同伴で工場見学に招待するが,子供たちが工場内の事故(?)で次々と消えていく物語である。
 工場主が子供たちを招待した目的が明かされないまま話が進むので,考えようによっては,かなり不気味な物語であるとも言える。

 見終わって,うまいなぁと思った。
 やはり何より筋書きがよくできているし,不気味に楽しく物語が進む。
 主演のジョニー・デップも,この戯画化された工場主を実に楽しげに,かつ,毒気の入った雰囲気で演じているように思う。
 見え透いた筋書きと言われるかもしれないけれど,それを楽しく分かりやすく見せてくれて,楽しませてくれる映画だったと思う。
 まさに童話的なおもしろさだったというと正確かもしれない。
 見る前はそれほど期待していたわけではなかったけれども,これはかなり良かった。

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2006.12.22

銀河ヒッチハイク・ガイド

 テレビ(WOWOW)で放送されていた映画「銀河ヒッチハイク・ガイド」を見た。
 有名なスラップスティックSFコメディーの映画化作品である。
 最近,原作者ダグラス・アダムスの小説版を読んだばかりだったので大変楽しめた。

 映画は,しょっぱなから,地球で2番目の知性を誇る生物であるイルカたちの歌で始まる。
 人類に地球の危機を告げるイルカたちと,知性が低いためそのメッセージを誤解する地球で3番目の知性の持ち主である人類たち。
 いきなりそこから入ったかと大笑いした。

 映画の大まかな筋書きそのものは小説と同じであるが,話の順番を組み替えてあったりオリジナルのエピソードが入っていたりしたのでけっこう楽しめた。
 ズーイー・デシャネルが演じるトリリアンもよかったし,ゼイフォード・ビーブルブロックス銀河系大統領を演じるサム・ロックウェルも実にばかばかしい役を見事に演じていて楽しかった。

 ただ,細かい笑いのネタが多いので,英国事情に疎く,かつ,英語が分からない私などにとっては,字幕の映画だけでは分かりにくい部分があったように思う。
 そもそも,主人公の相棒のベテルギウス人フォード・プリーフェクトの名前は,自動車こそ地球の支配的生命体だと誤解した彼が,イギリスで販売されている自動車である"Ford Prefect"の名称を地球では一般的な名前であると思い込んで付けた名前なのであるが,字幕ではその辺りの事情に全く触れられていない。
 英語のせりふで触れられているのかどうかはよく分からなかったが,これに説明がないのは小説を読んでいない人にとっては不親切であろう。
 また,そのベテルギウス人のフォード・プリーフェクトが,地球に来た当初,走ってきた自動車にあいさつして握手しようとし,その自動車に轢かれそうになるくだりがあるが,フォードをあと少しで轢くところだったその自動車こそ,"Ford Prefect"だという,おそらくイギリス人なら分かりそうなギャグがあるのだが,その辺りも説明がないので,思わず見過ごしてしまいそうである。
 主人公アーサー・デントが,異星人に名前を尋ねられ,「デント,アーサー・デント」と答えた後,その異星人がアーサーのことを「デントアーサーデント」と呼ぶという脱力もののギャグも,英語ではしゃべっているのに,字幕では黙殺されていた。
 あらかじめ小説版を読んでいたからこのようなことがある程度分かったが,おそらく英語ではしゃべっているのに字幕では分からない笑いも数多くあったのではなかろうか。

 こういう作品を字幕で楽しむのは,やはり限界があるのかもしれない。
 こういうときは,英語を勉強しておけば良かったのにと思う。
 それでも小説を読んだ後で見ればかなり楽しめるし,個人的にはおもしろい映画だったと思う。

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2006.12.20

宇宙戦争

 テレビ(WOWOW)で放送されていた映画「宇宙戦争」を見た。
 宇宙戦争と言えば,H・G・ウェルズである。
 主人公はオリジナル・キャラクターであろうが,映画全体のストーリーはH・G・ウェルズの原作に基づいているようだと聞いていたので,以前から気になる映画であった。
 小学5年生のころに読書の中心をミステリに移す前は,私はSF読みだったので,SFもけっこう気にはなるのである。
 H・G・ウェルズの「宇宙戦争」と言えば,やはりタコ型火星人である。
 この映画の火星人もタコ型なのだろうかということが,見る前から気になってしようがなかった。

 この映画は,なんだか決断力も威厳もない主人公が,離婚した妻と一緒に住んでいる子供たちと久しぶりに一緒に過ごしていたとき,例によって火星人が攻めてきたため,子供たちを守りつつ逃げ惑うという物語である。
 映画の宣伝では,「家族愛」がテーマだと言っていたようであるが,生命の危機に逃げ惑ううちに子供たちを守るために命をかけて全力を尽くすことになり,その姿が父親の子供に対する愛を感じさせるという意味でそのような宣伝がなされたのであろう。

 個人的には,「家族愛」とかなんとか言うよりも,「危機に瀕したときの人間の恐さ」が印象に残る映画だった。
 ネタバレなので,黒い文字で書くが

 全ての電子機器が故障し,自動車も使えなくなった状況で,主人公だけが動く自動車に乗っていることを知った群集が,主人公とその家族に襲い掛かるシーン
 自分や娘にとって危険な存在だと思われる悪人ではない男を,主人公が自らの安全を確保するために殺すシーン
などは,もはや倫理がどうだと言っていられないショッキングな極限状況を描いたという意味で,強い印象が残った。
 そういう面で興味深い映画だったと思う。

 インターネット上でこの作品の感想を拾ってみると,どうしても物語の最後の終わり方があっけないというものが多いように思う。
 たしかにそういう面はあるけれど,そこは原作ものである以上,しようがないような気もする。

 火星人はタコ型というのとはちょっと違った
 タコというより,硬そうな火星人であった。
 いまどきタコ型火星人を出してしまうとコメディーだと思われてしまいかねないので,これはしようがないのかもしれない。

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2006.12.19

キャットウーマン

 テレビ(WOWOW)で放送していた映画「キャットウーマン」を録画していたものを見た。
 アメコミのヒーローものはその荒唐無稽さが嫌いではない。
 もっともこの映画自体についての予備知識は全くなく,キャットウーマンと言えばバットマンの悪役というイメージしかなかった。

 広告デザイナーの主人公は,勤務先の化粧品会社の悪事の秘密をたまたま知ったため殺された・・・。
 古代エジプト時代から生き続けるなぞの猫がかねてから主人公を見込んでいたところ,この猫は主人公を生き返らせて猫っぽい力を与えた・・・。
 主人公は,前から持っていたあやしげな服を着て,猫愛好家からもらった猫風のあやしげな仮面をつけて,むちを振るって思いのままに行動するキャットウーマンとなる・・・。
 そして,キャットウーマンは,自分を殺した化粧品会社の首領と対決する・・・。
 茶化しながらあらすじを書くと,こんな感じだろう。

 ストーリーは直線的で単純であり,敵は基本的には超人的な力を持つわけではない一般人であるので,今ひとつ盛り上がりにかける話であった。
 この種のアメコミ原作の映画では,超人的な立ち回りがおもしろさのひとつだと思うのであるが,せっかくの立ち回りシーンもカットを細かく割り過ぎていて,それほど魅力的とは思えなかった。
 CGでいいから,もう少し人間には不可能な猫っぽい動きの格闘シーンがふんだんにあれば,ストーリーの貧弱さを覆い隠せたと思うのであるが。
 なんだか妙にいやらしい感じのする(という以外どう表現すればいいのか分からない)バスケットボールのシーンとか,そういうものばかりが印象に残った。
 もう2度と見なくていい映画であろう。
 1度見る必要もなかったかもしれない。

 映画を見終わった後調べてみたら,この作品は,見事に第25回ゴールデン・ラズベリー賞を受賞したらしい。
 それを聞いて,なるほどありそうなことだと思った。
 主演賞も受賞したハリー・ベリー授賞式に出て見事にスピーチをしたらしいので,その姿勢はなかなか立派だと思うが,やはりこの映画は作品としては失敗だろう。

 猫というとやはり女性的なイメージなのだろうか。
 そう言えば,ゲゲゲの鬼太郎にも猫娘とかいうのが出ていたなぁなどと考えた。

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2006.12.11

デイ・アフター・トゥモロー

 先日,テレビで映画「デイ・アフター・トゥモロー」を見た。
 地球温暖化などの影響で大規模な気候変動が生じ,世界に氷河期が訪れるパニック映画である。
 世界に氷河期が訪れるというか,映画内ではほとんどアメリカがパニックに陥るという内容なんだけれど,アメリカ映画だからアメリカの観客を念頭に置いているのであろう。

 とても大きなひょうが落ちてきたり,竜巻がいくつも同時発生したり,ものすごい低温の寒波に見舞われたりという映像満載で,その映像の迫力はなかなかすごかった。
 ただ,結局,映像の迫力が全てであり,ストーリーはそれほど目新しくもなく,魅力的でもなかった。
 物語の中で死亡した人はたくさんいるだろうけれど,最後は救いのあるハッピーエンド的な終わり方であり,少し拍子抜けでもあった。

 気象予報士の人が書いたらしい感想記事を読む限り,さすがに映画らしくやや誇張した部分もあったと言えるようであるが,環境を大切にしましょうというメッセージと環境を大切にしないとこんな大変なことになりますよという教訓的な映像表現を組み合わせた映画としてはこんなものなのかもしれない。
 繰り返し見たいと思う映画ではないなと思った。

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2006.11.20

銀のトゥルギをふるうのだ~

 これを言うと年代が知れてしまうが,私が小学生のころ,私の妹が「ラ・セーヌの星」の主題歌のレコードを持っていた。
 この主題歌は,不穏な雰囲気の短調で始まって一気に長調に転調する構成のおもしろさや非常に熱い曲調と合間に入る掛け声の流暢なフランス語,妙に母音をしっかり発音する不思議な歌い方が個人的には非常に印象に残った歌であり,今でもなぜかつい口ずさむときもある。
 母音をはっきり発音する独特の歌い方は,特にタ行の音でその傾向が強く,「剣(つるぎ)」が「トゥルギ」に聞こえるくらい,「ウ」がしっかり聞こえていた。

 今から思うと,これはフランス人がにわか仕込みの日本語で歌った主題歌だったのであろう。
 その妙な違和感が,強い印象を残したのだと思う。
 2ちゃんねるのこのスレでも,29番の発言をしている人がその歌い方を茶化して,何人かの人に受けているが,確かにそういう感じの歌い方だったのである。
 やはり,外国人が日本語を発音しようとすると,多用される母音にどうしても注意が行ってしまうのだろうと思う。
 そういう日本語の特質が垣間見えるという点でも少しおもしろい。

 最近,Yahoo!動画で「ラ・セーヌの星」が公開されているのでときどき見たりしている。
 アニメーション自体はさすがに古めかしいのだが,興味深い部分もある。
 平民として育てられたフランツ1世の隠し子である主人公が,フランス革命の時代に義賊として活躍するという荒唐無稽な時代劇ではあるのだが,男装の麗人である元近衛兵の衛兵隊長がバスティーユ牢獄の襲撃に参加する有名な物語と比較してどちらの方がありえないかという意味では,どちらも絶対にありえないという同レベルだと考えられるので,その荒唐無稽さはそう気にするほどのことではないのかもしれない。
 興味深いのは,シリーズ前半では圧政に苦しむ庶民の味方だったはずの主人公が,革命が進行して市民がルイ16世やマリー・アントワネットの血を求めるようになるにつれて,微妙な立場に追い込まれていくところである。
 暴徒化した市民はそれはそれで恐ろしい。
 そもそも毎回のオープニングからして,世界史の教科書に載っていそうな絵を背景に「マリーを殺せ~!」という市民の声が響くという始まり方であり,子供向け番組としては珍しいタイプのものだと思う。
 作中,主人公は悪役を次々と剣で貫いて殺してしまうし,最後は市民にも剣を向けて何人かは殺しているように見える。
 子供向けの番組としてはいろいろな意味で,少し変わった作品だったのだなと思う。
 主人公をサポートする立場の子供がいたりする点で,子供に迎合している面も多々見られるのだけれど。

 いずれにせよ,主題歌はけっこう好きなのである。
 ときどき,思わず口ずさんでしまうことがある。

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2006.11.16

父親たちの星条旗

 平成18年11月11日,oriori氏とともに,新宿ミラノ座2で,映画「父親たちの星条旗」を見た。
 太平洋戦争時の硫黄島での戦いに関して,日米双方の視点から描く二部作の映画の第1部である。

 私は,基本的に予備知識がほとんどない状態で見たので,最初はてっきり主として戦争の場面が描かれる映画なのかと思っていたのであるが,実際には違っていた。
 むしろ,重点は,硫黄島に星条旗を掲げる戦争写真で有名になった元兵士たちが,その写真によって得られた彼らの名声を戦費調達のための国債販売に利用しようとする人たちに翻ろうされつつ,自らの戦争の記憶に悩む姿を描くことにあったようである

 感動的であるかのように見える1枚の写真に,たとえフィクションであってもいいから説明をつけて,英雄を仕立て上げれば,国民を鼓舞して戦争に勝利することができるという考え方は,大衆たる国民を馬鹿にしている面があることは間違いないと思うのだが,実際にそういう効果があるのかもしれないなとも思う。
 一般的には,人の想像力というものにはかなり明白な限界があって,多くの人は,何かについて映像や文章で表現された限定的な情報があると,そこから自分に好ましいイメージを作り上げてしまうし,むしろ,それを自ら望む面があるように思う。
 そして,その好ましいイメージだけで全てを知ったような気になってしまうのだけれど,本当の実像についてはよく分かっていないということはしばしば起こりうるのであろう。
 そのような仕組みを知っていて大衆が望む英雄像を作り上げ,世論を誘導しようとするのは,ある意味で,大変政治的な営みなのかもしれないけれど,大変いやらしい感じがする。
 本当は,大衆がもっと賢く,想像力豊かにならなければならないのだろうけれど,それもなかなか難しいような気もする。

 そういうことを考えながら見たという意味で,自分の思考が袋小路に陥っているような,重い映画だった。
 おもしろくないというのではなくて,興味深い映画ではある。
 とりあえず,第2部に当たる「硫黄島からの手紙」も見てみようとは思った。

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2006.10.20

スーパーマン リターンズ

 映画「スーパーマン リターンズ」を見た。
 まるで,「帰ってきたウルトラマン」みたいな表題であるが,ここに出てくるスーパーマンは以前のスーパーマンと同一人物らしい。
 スーパーマンが帰ってくるのはいいが,そもそもスーパーマンが去って行ったことがあったかどうか自体覚えていなかったので,私はそれほど熱心なスーパーマンのファンであるとは言えない。

 こういうアメコミのヒーローが活躍する映画は最近本当にはやっているように思う。
 思うに,映画が原作とすべき物語の供給が不足していることと,少々無茶な特殊能力を持つアメコミのヒーローも,現代のCG技術を用いれば無理なく表現できることが,このようなアメコミ原作映画の氾濫を招いているのであろう。
 しかし,「スーパーマン」に関しては,「帰ってくる」だけあって昔から映画化されていたのであり,その点が最近になって映画化された作品よりも伝統を感じさせる。
 昔の「スーパーマン」の映画を作った人は,CG技術も十分ではなかっただろうに頑張ったんだなと思う。

 映画「スーパーマン リターンズ」を見て,さすがにスーパーマンが空を飛ぶシーンは昔の映画よりも見事だと思った。
 ただ,ストーリーは月並みな感じがする。
 様々な感想サイトで言われているが,5年も地球を留守にしていながら地球の知人たちが以前と変わったことにショックを受けているスーパーマンはどうかと思った

 それにしても,魅力的な悪役レックス・ルーサーは,いつも部下に恵まれない男である。
 単に人を見る目がないだけなのかもしれないが,あまりにひどい部下ばかりなので気の毒である。

 ただ,今回の映画のルーサーについては,スーパーマンの熱心なファンの目から見ると必ずしも高く評価できないらしい。
 この映画では,ルーサーは,スーパーマンを,クリプトナイトの性質を持つ鉱石様の物で刺すという行為にまで及んだが,それでもスーパーマンを殺害することができなかった。
 そのシーンも,私はそれほど違和感なく見ていたのであるが,インターネットで各種感想サイトを見て回っていたとき

 レックス・ルーサーは、人の命を虫けらのように考えてはいましたが,自らスーパーマンを刺すような無粋な事はしない
と語っているファンの人がいるのを見て,なるほどそんなものかと感心した。

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2006.10.18

something new

 夏休みのスイス旅行の移動中の飛行機の中で見た映画5本のうち最後の1本は,"something new"という映画であった。
 キャリアウーマンの黒人女性がブラインドデートに出かけたら,予想もしていなかったことに相手が白人男性であり,白人男性とはとてもじゃないが付き合えないなどと言いつつ,結局,恋愛関係に陥って,落ち着くべきところに落ち着く話である。
 この種の恋愛コメディーのストーリーは,まとめてしまうと身も蓋もないな・・・

 個人的には,あまりおもしろい作品であるとは思えなかった。
 理由はいくつかあると思うが,ひとつは米国人の人種に対する感覚というものが私にはあまり分かっていないからだと思う。
 白人だから付き合えないとかなんとかいう話がずっと続いていくので,その辺りの感覚を実感として理解できない私には少々かったるい感じがある。
 また,ひとつにはあまりに一直線の恋愛コメディーであり,例えば「男を変える恋愛講座」の予想しない脇役のおもしろさのような要素がほとんどなかったことも魅力を欠く原因のひとつだったと思う。
 恋愛コメディーは,ストーリーの本筋だけだとあまりにありきたりになりすぎるような気がする。

 肩の凝らない作品だったが,印象にも残らない作品だった。

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